2012年10月17日

石巻視察ツアー

10月17日

医療法人慈全会 那須高原病院様の被災地視察ツアーに木村が同行いたしました。
河南インターで待ち合わせ、バスに乗り込み、まずは大川小学校へ行きました。

今回のお客様は那須からということもあり、出身が東北の方もいらしたので
石巻市や南三陸町を訪れたことのある方も多くいらっしゃいました。
また、テレビで大川小学校をよく見ていたという方も多かったです。

しかし、実物を前にして言葉を失う方が多かったです。
皆さん「テレビでは見ていたけど、実際見ると本当に津波の恐ろしさを感じる」とおっしゃっていました。
そして、急斜面ではありますが時間をかけて登っていれば多くの命が助かったであろう裏山を見てそれぞれが今回の震災の教訓として受け止めていただいているようでした。

大川小学校の後には石巻市立病院と漁港周辺を見学いたしました。

石巻市立病院は海のすぐそばに建っています。
周辺の地盤沈下が激しく、震災直後には敷地が海と完全につながってしまい、孤立し
患者さんと職員の方150名が4日間避難できずに取り残されてしまいました。
浸水したのは1階部分のみですが、地盤沈下により建物が斜めに傾いています。

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病院の隣のアパートも2階部分を津波が突き抜けました。

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近くにはがれき集積場もあります。奥に小さく見えるゴミの山が震災により発生したがれきです。

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市立病院周辺は石巻市の中心部だったので病院周辺には住宅が密集していたのですが
今はこの通り何も残っていません。

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水たまりのようになっているのは地盤沈下による浸水被害の爪痕です。

市立病院の近くには津波により流された車が出火し、3階建て校舎が全焼した門脇小学校もあります。
この周辺、門脇・南浜地区が甚大な被害のあった石巻市の中でも最も被害がひどいところです。
石巻市は昨年12月に復興基本計画で門脇・南浜両地区の大部分を公園にする構想を示しましたが、門脇小の校舎をどうするのかはまだ決まっていません。
市立病院は別の場所への移転・再建が決まっています。
遺族の方を想うと非常に複雑ではありますが、震災を後世に語り継ぐためにも津波の被害のあった建物が残っているうちに今回のように県外の方、また県内でも見たことのない方に見ていただきたいです。

最後になりますが、那須高原病院の皆様、トップツアー様
朝早くからお話しを聞いて下さり、誠にありがとうございました!!

担当:木村早百合

posted by 宮城復興支援センター at 17:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 経済活性化支援 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月15日

気仙沼サンマフェス&被災地視察ツアー

10月13日
東京から来た約80名のお客様のバス2台に乗り込み、船田と木村が語り部を行いました。

お客様は関東からいらしたロックフェス好きの方々です。
この日は気仙沼でサンマロックフェスがあり、皆さんそのフェスに参加されたのですが
フェスの前に早朝6時から被災地を視察していただきました。

1台のバスには東北を想ってくださる皆様からのメッセージがびっしりと書き込まれていました!!

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被災地の視察は大川小学校→志津川の防災対策庁舎→気仙沼漁港周辺→打ち上げられたまま残っている大きな船を車窓から見学という流れで回りました。

大川小学校や防災対策庁舎では以前住宅が密集していた写真もお見せしましたが、
皆さん今は何もない更地をみて、「こんなに家があったなんて…」と驚かれていました。

そして、多くの方が涙ぐんでいました。

防災対策庁舎で船田の説明を聞く参加者の方々↓

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震災から1年半が経ち、沿岸部も復興していると思っていた方が多かったようで
地盤沈下で下がったままの堤防や建物が何も建っていない様子は相当な衝撃だったようです。
これからロックフェスを楽しもうとしている人たちに朝から重い話をするのは申し訳ない気もしましたが、被災地の現状を多くの方に知っていただきたい使命感を持ってお話しいたしました。

建物が建っていないのは津波の被害があった沿岸に近いエリアは現在プレハブの建物しか建てられないという事情があります。今後、復興計画でそのエリアは公園や工場に整備されることになっています。

気仙沼の打ち上げられた船は震災を後世に語り継ぐモニュメントとしてそのまま残し、周辺をメモリアルパークとして整備する計画があるそうです。

気仙沼の打ち上げられたまま残っている船(道路のすぐ脇です。写真は車窓から)

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被災地の視察は10時頃に終了し、気仙沼おさかな市場にて船田、木村も一緒にフェスを楽しみました。
この日のフェスは入場無料です♪
気仙沼名産のおいしいサンマもチャリティ募金制で無料にて振舞われました。

地元の高校生が楽しそうにバンド演奏をしていたり、DJをしてみんなで輪を作って盛り上がったり、地元の方と関東からいらした方が音楽を通して交流するというとてもすばらしい光景を見ることができました。
特に地元の高校生が本当に楽しんでいる姿が感慨深かったです。

みんなで輪を作って盛り上がっている様子♪

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アンコールではthe HIATUSボーカルの細美さんと気仙沼高校軽音部の高校生が一緒に演奏してそこにいる全員に一体感が生まれ、最高に盛り上がりました!!

地元の若い子たちを元気にして夢を与え続けられるよう宮城復興支援センターもより一層
支援活動に力を入れていかなければと感じたフェスでした。

関東からお越しいただき、早朝から被災地を視察していただいた皆様
本当にありがとうございました!!

担当:木村早百合

posted by 宮城復興支援センター at 12:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 経済活性化支援 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月05日

語り部タクシー養成講座 開催

10月3日
仙台市の中央タクシーさんで船田が講師となり、「語り部タクシー」の養成講座を開催いたしました。
「語り部タクシー」とは津波の被害が大きかった仙台港周辺や仙台市若林区荒浜地区、名取市閖上地区、仙台空港周辺などをドライバーさんが震災直後の様子や復興の進行状況、震災の教訓などを乗客に「語り部」となって伝えていくという取り組みです。
個人で仙台を訪れるお客様が被災地を見たいという時にタクシーのニーズが多く、中央タクシーさんから講習を依頼され、このたび「語り部タクシー」の養成講座を開催する運びとなりました。

講習は中央タクシーさん会議室でテキストを使っての座学からスタートしました。
マスコミの取材も多く入りました!

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真剣に船田の講義を聞くドライバーさんたち

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ドライバーさんの中には仮設住宅に入居されている方もいてそれぞれが被災者でもあるので震災については十分に説明をできる状況でありましたが、具体的数値が入ったテキストで学ぶことにより、お客様への説明がより説得力を増すとおっしゃっておりました。

1時間ほど講習を受けていただいた後、次は実地訓練です。
マイクロバスに乗り込み、荒浜地区、閖上地区を回りました。

荒浜では船田の説明の後、ドライバーさんにもデモンストレーションで語り部をしてもらいました。

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船田の隣にいる桜井さんは運転手歴46年のベテランなので、船田の講習内容に自分のアドリブを加え、とてもわかりやすく、また臨場感のある語り部をしてくれました。

実地訓練ではガイド中に地震が発生したとの想定で、今いる場所から仙台東部道路より内陸へ避難する訓練も行いました。

約2時間の実地訓練の後、20問の筆記テストを受けていただき、今回受講していただいた10人全員が見事合格となりました!
船田から「語り部」認定証が手渡されました。
認定証をもらい、笑顔の桜井さん。

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桜井さんは「震災が風化しないよう多くの人に語り継いでいきたい。沿岸部の場合、地震が起きたらすぐに高台へ逃げるという防災知識をお客様に学んでいただき、被災地のことを真剣に考えてもらえるような案内を心がけたい」と意気込んでいました。

今回は10人の「語り部」が誕生しましたが、今後、月1回のペースで養成講座を開催し、将来的には中央タクシーさんで50人〜60人の語り部を要請し、他のタクシー会社さんにも呼びかけ、語り部を増やしていきたいと考えております。
「語り部」となったドライバーさんには震災を後世に語り継ぐ使命感を持って案内をしていただきたいです。

担当:木村早百合
posted by 宮城復興支援センター at 12:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月27日

楽器BANKさん訪問

先日、宮城県吹奏楽連盟の副理事長でもある東北高校吹奏楽部顧問の遠藤先生にお会いしてきました。
遠藤先生は宮城県吹奏楽連盟が震災後に開設した「楽器BANK」の代表もされています。
楽器BANKは震災後、全国から楽器を被災地へ届けたいという声が多く、宮城県吹奏楽連盟によって開設されました。
遠藤先生には私どもが現在準備をしている「Heart music school」についてアドバイスをいただき、また楽器BANKに集まった楽器や備品をご提供いただきました。

いただいた楽器はこちらです↓

楽器@.jpg

フルート@.jpg

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トランペット3本、トロンボーン1本、アルトサックス2本、テナーサックス1本、フルート3本、ギター3台をいただきました!

遠藤先生は打楽器が専門ですが、今回はトランペットを持っていただきました♪

遠藤先生.jpg

楽器もそろったので「Heart music school」を開催する準備は着々と進んでおります。

また、個人でクラリネットをご提供くださった川崎様も誠にありがとうございます。

遠藤先生をはじめ、皆様からのご厚意、心から感謝いたします。
いただいた楽器が無駄にならぬよう、「Heart music school」の良いスタートに向けてスタッフ一同さらに頑張ってまいります!!

担当:木村早百合

posted by 宮城復興支援センター at 13:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月26日

ご協力いただき誠にありがとうございました!

先日よりブログでもお願いしておりました楽器支援のお願いでございますが、
一旦受付を終了とさせていただきます。
全国の皆様よりたくさんのご支援をいただきまして誠にありがとうございました。

震災は風化しているとも言われておりますが、まだこんなにもあたたかいご支援をいただけることに大変感謝しております。
12月に入りましたら、新たな仮設住宅でも音楽の取り組みを行う予定です。
その際にまた楽器が必要となりますので眠ってる楽器がございましたらご協力何卒よろしくお願い致します。

皆様よりご支援いただきました楽器は、後日ブログにて別途ご報告させていただきますのでご覧いただければ幸いです。

今後とも宮城復興支援センターをよろしくお願い申し上げます。

担当:木村早百合
posted by 宮城復興支援センター at 10:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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